“ノンバーバル”はもう古い?! ソーシャルリスニングで遊ぼう 「PPAP流行のポイント編」

PPAP
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今年2016年、日本のエンタメ界は「え?あのニュースも今年のだっけ?!」連発な、ネタ豊富な一年でしたね。
そんな中でも特にWeb・ソーシャル大好きなわたくしとしてやっぱり触れざるをえないのは、これ↓

最初は冷徹に「え?これが流行ってるの?なんで?」状態でしたが、朝の芸能ニュースで繰り返し流れているのを眺めたり、「話題だから見ておかないと」とチェックしているうちに、気づくと

♪ピコッ ピコ ピッコ太郎〜〜〜〜
…ピッコ♪

とジングルが頭の中で流れるほどに。(←そこ?)

ジャスティン前とジャスティン後を比較

これは、ソーシャルリスニングで遊びながら、改めて拡がりを検証するしかない!PPAPの動画公開前日8月24日から11月23日までの約3ヶ月間の話題量をSocial Studio(Radian6)で調査しました。

PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)話題量推移

PPAPの話題量推移(2016年8月24日~11月23日)
①:AAAメンバーによるシェア ②:ジャスティン・ビーバーによるシェア

動画公開直後は、日本でアイドルグループ・AAAのメンバーがシェアしたことで少しスパイクが形成された以外、そこまで大きく話題になっていないことがわかります。

その後、9月28日(米国時間では27日)にジャスティン・ビーバーがpostしたことで大きく跳ねたのは周知の通り。
しかし、Social Studioのワードクラウドを見るとジャスティンの投稿らしきものは見当たりませんね。

ペンパイナッポーアッポーペン_頻出単語

Social Studioのワードクラウド
(該当キーワードを含む投稿内での頻出単語)

なぜならジャスティンの投稿の中に「PPAP」を指すキーワードはなく、「My favorite video on the internet」というコメントと、動画のURLだけだから。

(特定の「キーワード」「文字列」ベースでの調査・検索となるところはソーシャルリスニングをやっていてもどかしい点ではあります。。。)

ソーシャルリスニングの特性上、キーワードベースではジャスティンの投稿が引っかかってこないものの、ジャスティン後(After Justin=A.Jと呼びましょう)とジャスティン前(Before Justin=B.J)での話題量の爆発ぶりは一目瞭然。

AJのワードクラウドは、日本語のみならず、各国の言葉が散見されており、ジャスティン・ビーバーというスター/インフルエンサーのたった一つの投稿がきっかけで、全世界的に拡散されたことが実感できます。

拡散要素に “ノンバーバル”はもう古い?!

すでに言い尽くされているとは思いますが、ここまで世界的に拡散された要因の一つは「動画(ダンス)&音楽」。目と耳から入ってくる情報を深く読み解かずとも、 “楽しい” 、“可笑しい”といった感覚や感情を喚起させるものだったことが大きいでしょう。

さらにそこに、超超超初歩的な英単語の羅列という “ちょいバーバル”な面白さが加わっている点が新しかったのではないかと思います。
“ちょいバーバル”とは勝手に名付けましたが、いわゆる昨今のSNS時代に拡散される“ノンバーバル”な動画や画像、とは反するもの。言葉や文章による解説がなくても、見ればそのすごさや面白さ、感動が伝わるから直感的にシェアしたくなる、 “ノンバーバル”コミュニケーションと違い、「歌詞の意味がわかることによる面白さ」があるのです。

逆に言うと、歌詞がなくただこの曲に合わせてピコ太郎が踊っているだけの動画であればシュールなだけで、(それはそれで面白いとは思いますが、、)ここまでの拡がりはなかったと想像されます。
また、これが日本語の歌詞で、各国語の字幕が付いて、字幕を読んでダンスの動きを見て理解することを求める動画だった場合も同様。ニュアンスが伝わらなかったり、理解するためのワンクッションが無意識のストレスになったりして、なかなか可笑しさが伝わらないでしょう。

次のYouTube発信ヒット曲は…

今回のブームで思い出したのは、PPAP同様にYouTubeからヒットした韓国の歌手・PSYの『江南スタイル』。“ちょいバーバル”ではありませんが、キャッチーな音楽とコミカルなダンス、独特なフレーズが揃い2012年に大ヒットしました。

江南スタイルのヒットは2012年、ロンドンオリンピックの年。
ピコ太郎のPPAPは、今年2016年で、リオオリンピックがありましたね。
奇しくも(?)夏季オリンピック開催年にアジアから、そしてWebを介してちょっとコミカルなダンスミュージックで世界的大ヒットとなる曲が誕生しています。
ということは…2020年、東京オリンピックイヤーにも何かが起こる…?

………信じるか信じないかは、貴方次第です。

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リアーナ

(株)ウフル マーケティングクラウド本部ソーシャルイノベーション部のコンサルタント。ごくごくたまに、バンドのボーカル。Rihannaの曲は1曲しか歌えない。
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