O2Oマーケティングで進むネットとリアルの融合

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2012年頃から盛んに耳にするようになったO2O(Online to Offline)マーケティング。ネットと店舗の購買行動を関連付け、より高い効果を生み出そうという取り組みだ。
しかしながら、従来のオペレーションに手を加えるには大きな投資と組織としてのコミットメントが必要となる。そのため、O2Oの視点からするとまだ多くの可能性がマーケットには残されていると言えるだろう。
今回はそうしたO2Oマーケティングとその未来について、お話しよう。

O2Oの流れが発生した背景

O2Oが注目されるようになったのは、消費者の購買行動の変化が理由として挙げられる。スマートフォンやタブレットなどのデジタルデバイスが普及し、購買においてネットと実店舗を使い分ける行動はすでに当たり前になった。
消費者は賢い買い物をするために情報収集を盛んに行い、適切な購入ルートを選択しようとする。一時期話題になり是非が議論となったが、実店舗で商品を見て、実際の購入はネット、しかも、その店舗のECではなく、他社運営のECで購入というようなことが、今では珍しくないユーザー行動と言えるだろう。
それにより、ネットとリアルを個別に把握するのではなく、一つの流れとしてして考えなければ、消費者の行動を適切に理解できない状況になっている。

O2Oで意識すべきマーケティングプランとは

O2Oでは、1. 顧客を連れてくる・引き込む力2. 購入へと促す力3. ロイヤリティを高める力、の3点を強化することが必要だ。
これは通常の顧客購買行動(カスタマージャーニー)とも共通するが、これをリアルとネットで横断的に考える必要がある。

1では、顧客のベネフィットとなるコミュニケーション施策を打つ。
2では、顧客に買いたいと思わせるような良い体験をさせることが重要で、商品の実物が置いてある店舗ならではの強みを活かす。
3は、キャンペーンやクーポンなどの販促活動を生かし、リピート購買を喚起させる。

いずれの強化についても、ネットと実店舗それぞれの特性を活かした施策を打ち、相乗効果を生み出すのが理想的である。
O2O

O2Oに注力して成果を上げたヨドバシカメラ

実店舗で商品を見てネットで購入するという消費者の行動に対応し、O2Oマーケティングで成果を上げたのがヨドバシカメラだ。
従来、弱いとされていたネット部門の「ヨドバシドットコム」で、送料無料を打ち出し、場合によっては即日で配達を行うことも可能とした。また逆に、ネットで注文した商品を店舗で受け取れる仕組みも整え、一部の店舗では24時間体制で受け付けている。

この戦略は、消費者が入り口としてネットと実店舗のどちらを選択したとしても、購入ルートでヨドバシを選択するような取り組みである。一時はAmazonに大きなリードを許していたECマーケットで、大幅な巻き返しを図っている。今後は顧客を逃さないことに留まらず、ネットと実店舗の両方で消費者へさらに適切な情報提供を行い、ヨドバシカメラへの満足度を高めることに注力するという。

O2Oマーケティングを強化しようと考える企業にとって、ヨドバシカメラは注目するべき事例であろう。

O2Oの未来

O2Oはそもそもの概念自体が比較的新しく、かつ明確に定義されていない状況である。弊社ウフルでもIoTマーケティングを事業スコープのひとつとしているが、O2OとIoTはリアルからデータを収集しクラウドで扱うという点で、共通性が多い。
リアルから取ったデータをクラウド上で解析し、リアルに戻して活かす。IoTが注目を集める昨今、O2Oマーケティングの領域においても、まだまだ考え出されていないソリューションが眠っているだろう。
そしてそのソリューションをお求めならば、ウフルが全力でサポートさせていただくので、まずはお気軽にお問い合わせいただければ幸いである。

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NOWAY

ウフルのOB(2016年1月末卒業)。1980年岡山県出身。青山学院大学ビジネスクール(ABS)卒。MBA、PMP(R)、プロキックボクサー(現役、NEXTLEVEL渋谷成田組所属)。専門分野はプロジェクトマネジメント。ただいまウフルシック中。
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