バンコクへの旅でマーケティングを考える。

バンコク
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2017年が始まったが、今回は昨年末の出来事を振り返ろうと思う。

2016年のクリスマス休暇はタイを訪れることにした。私は今まで気に入ったリゾートに入り浸る癖がある(グアムに4回とセブに4回)。
理由は経験効果というか、初めての滞在の時、つまり1回目では、どこに何があって、どのエリアが便利で、どういう風に楽しんだらいいかということが全く分からない。2回目でようやく前回の経験を活かして少しずつ効率の良い楽しみ方がわかってくる。
3回目では、かなりマスターしてくるというか、非常に詳しいトラベラーとして、第2の故郷のようにバケーションを満喫できるようになり、4回目でそろそろ飽きてくる、という具合である。

話はそれたが、今回は新規開拓という意味で私のキックボクシングのルーツでもあるタイを選んだ。最近お気に入りだったセブに飽きてきたということもあるが、新しいリゾート地を開拓したいという思いもあった。

初の乗り換え飛行

今回の旅行ではもう一つ新しい挑戦があった。初のトランジット(乗り換え)便での移動を選んだのだ。理由は2つあって、一つは単純に値段が安かったこと。エアアジアの直行便では50,000~60,000円が相場なのに対し、今回選んだの中国東方航空の上海乗り換えの便では34,100円とかなりお得だったのだ。
※エアアジアの直行便でもタイムセールでは同じくらいの値段があるらしいが。
二つ目は行きが羽田発で、私の年内最終出社日に仕事終わりで飛行機に乗れるという点だった。このことで1日旅程を早めることができ、結果的に航空券も安く済むことになった(祝日に入る前の便を選んだのだ)。

予約している時には、私を待ち受ける悪夢を知る由もなかったが。。。

早速のトラブル – 11時間遅延で空港ステイ

出発当日、さっさと仕事を片付けて、颯爽と羽田空港に向かう。元々の予定では、フライト時刻18:10発で深夜の1:55にバンコク到着。しかしながら、チェックインカウンターで手続きをしていると、「上海上空の悪天候の影響で出発時刻は未定です。決まったらお知らせします。」とのアナウンスが。
今まで飛行機が遅れるというアナウンスは何度もあったが、未定というのは初めてだ。とはいえ他に選択肢がないので、仕方なく空港で待つことに。

遅延とビール
こんな感じでパソコンをいじりながら空港でビールを飲んで待つ。
しかしながらいつまで待てどもアナウンスがない。出発予定時刻の18:10が過ぎてもアナウンスはない。ビールを飲んで寿司を食べて、ビールを飲んで、とやっているとようやくアナウンスが。

航空遅延
※結局はもっと遅延した。。。

「出発時刻は22:20です。」
。。。
これは、かなりまずい。乗り換えの上海浦東空港の時刻表を調べてみると、深夜には便は無く次の便は朝の8時台ということだ。つまり、深夜に着いて朝まで待たないといけないということになった。
ちなみに、出発の時点で大幅の遅れても出発空港では振替のアナウンスはもらえないのだ。現地について振替便を手配します。宿泊なんかも当然現地に着いてからということ。

まあバケーショントリップで、次の日の予定はムエタイの練習くらいしかないので致命的な問題はないのだが、これはパニックになる人もいるだろう。当然のように搭乗ゲートで大暴れしているインドの方がいらっしゃった。(この方とは仲良くなって現地で食事を一緒にしました笑。) 気持ちはわかるが、まあ悪天候の対応はどうしようもない。。。

ということで、なんだかんだ押しに押して、5時間6分遅れで到着した。悲惨。到着カウンターではパニック、何とか翌8時の振替便を確保して、ホテルの交渉なんかはあきらめて初上陸の上海で空港難民をやることになった。
※あとから聞いたらホテルは手配してくれたが、ホテルまで移動して30分後に出発みたいなことになったらしい。

上海空港

バンコク到着。ホテルに着いたら14時台。24のジャックバアー状態だった。というか、まだ何も始まっていない。当然ムエタイの練習もキャンセルしてお昼寝。今回の教訓は。
バンコクへは直行便で。トランジットは絶対やめよう。

「遅延×マーケティング」を考える

しかし、結果的に私は11時間も空港にいることになった。真のマーケターとしてはこの逆境を仕事に活かすのだ。
そこで、飛行機の遅延を1つのマーケティングの機会として考えてみた。

■ 海外旅行保険サービス

私は、いつも海外旅行の際にはHS損保のスマートネットという保険に入ってるのだが、60円のオプションで遅延時の保険サービスに申し込むことができる。
これで保障されるのはまず遅延時間中の飲食代、ホテル代やそれに伴う移動費(私は使ってないので、コンビニで買った枕を請求することにした)。そして、目的地で受けられなかったサービスの払い戻し不可部分の費用(バンコクのホテルに着いたときはすでに2日目のチェックイン時間を過ぎていた)だ。

たった60円で遅延時の保障まで付くなら、海外旅行保険に入っておこうという気になる(またはそうしたオプションに惹かれて数ある保険会社の中からその会社を選ぼうと思う)ユーザーも、少なくないのではないだろうか。
つまり保険会社にとってもこの飛行機遅延は一つのビジネスチャンスになっている、ということだ。この悲惨な思いを皆さんに伝えれば、海外旅行保険の需要が高まるかもしれない。それがコンテンツマーケティング、つまりこのブログ記事である。
※この記事はHS損保の広告記事というわけではない。

遅延証明

■ 遅延ユーザー支援ビール

もう一つ、たとえば、手荷物検査後の出国ロビー内の売店で「遅延のお客様はビール30%引き」みたいなキャンペーンをやるのはどうだろうか?
オリジナルのチケットと電光掲示板で、遅延の対象者かどうか確認できる。もしくは、航空券予約のアプリなどと連携して、プッシュ通知を送るなんていうことができても面白い。

■ 遅延ユーザーの行動調査

さらに、遅延ユーザーを対象にした調査マーティングを行うことで、より潜在的なニーズを発掘できるかもしれない。
航空券予約のアプリに位置情報を入れていた遅延ユーザーと時間を対象にログデータを解析することで、遅延ユーザーの行動を特定する。また、ソーシャルリスニングで「遅延」というキーワードで出てくる発言ログをテキストマイニングするのも面白いだろう。

ウフルのマーケティング支援

上記のようなアイデアをテクノロジーで実現させるのがウフルのビジネスだ。IoT分野からマーケティングまで幅広くソリューションの開発を手がけているので、このような経験を元にまずはダッシュボード上でPOCシュミレーションなどを実施して、実際にどのようなユーザーの動きがあるか、どの程度の効果があるかなどを検証することができるのだ。
上記を面白いと思った航空会社、もしくは空港関係者のマーケターの方は是非、ご一報いただきたい。

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NOWAY

ウフルのOB(2016年1月末卒業)。1980年岡山県出身。青山学院大学ビジネスクール(ABS)卒。MBA、PMP(R)、プロキックボクサー(現役、NEXTLEVEL渋谷成田組所属)。専門分野はプロジェクトマネジメント。ただいまウフルシック中。
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