デジタルマーケティングは大きな進化を遂げている。IoTやビッグデータ解析などまだまだ完成されていない技術やアイデアが多く存在する。
一方で伝統的なウェブマーケティングも大きな岐路に立っていると言えるだろう。アドテクは進化してDMP(Data Management Platform)を活用し、企業は多くのユーザーデータを集めている。
しかしながら、本当にデモグラ情報でターゲットユーザーにリーチできているのか?という点では疑問が多い。
プッシュ型の広告施策
企業は多くのマーケティング予算を投じて、ターゲットユーザーを導き出す。ペルソナと呼ばれる このターゲットユーザーの策定は、グループインタビューやアンケート、それにソーシャルリスニングを使って行うことも珍しくなくなってきた。
しかし、仮にそのペルソナが100%正しいとしても、DMPで蓄積されたデモグラ情報で本当にリーチできるのかという点に疑問が残る。
例えばユーザーのブラウザ履歴などを参照して、ユーザー動向の傾向をDMP化しているのは一般的だろう。彼らは検索か、ソーシャルメディアか、はたまたダイレクトメールのリンクを通じてか、ある特定のウェブサイトを訪問している。過去の履歴を参考に、これからもその特定のウェブサイトに興味を持つであろうユーザー群を特定して、広告主はプッシュで広告を打つ。これが現在最も主流なやり方だ。この手法は、アドテクのRTB(Real Time Bidding…広告取引市場で広告枠のインプレッション発生ごとに入札を行い、最高金額をつけた入札者の広告を表示する方式)の技術でコンバージョン、もしくはクリック単価を最適化されており、その技術の高さは目を見張るものがあると感じている。
プッシュ型の広告施策の限界
しかし、この手法には一つだけ落とし穴がある。最も効率よくユーザーを獲得するにはどうすればいいか。新聞の訪問販売員の例は有名で、新聞を契約している客に2枚目の新聞を売るほうが、全く新聞を取っていない客に売るよりも簡単だという話である。
つまり、もう顕在的なニーズがあるユーザーは限られている場合、ただの刈り取り競争になってしまう。かつ、ブランドリフトの観点でいうと、同じ顧客を外部広告で取っているとも考えられる。これを新規のKPIで測ってしまうと、そもそもの目標とズレてしまうのでは?ということである。
プル型の広告施策=コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングは、まだ本質的には拡がっていないと私は考えている。
それは日本でのコンテンツマーケティングの目的がSEOであり、多くのプレーヤーはGoogleアルゴリズム変更によって外部施策から内部施策へ変更し、それをコンテンツマーケティングと呼んでいるからである。
コンテンツはダイレクトにターゲットユーザーを呼び込むものではない。ターゲットユーザーが好むだろう、彼らにとって有用であるだろうコンテンツを作成し、そこに集まるユーザーをターゲットユーザーのリストにするということだ。これは情報サイトでもコミュニティでもよい。
デモグラではなくインサイトをターゲティングするということなのだ。
ウフルのコンテンツマーケティング
我々のArt of Dataの考え方でコンテンツマーケティングを捉えると、2つの強みがある。
1. 多くのマーケターは勘でコンテンツを作っているが、ウフルではデータドリブンで行う。
2. もしくはクリエイターに丸投げし、その評価もやはり勘で行っているのが通例だが、ウフルではデータアーキテクトとクリエイターが社内でチームになり綿密に連携することが可能である。
この水と油の関係は本当に難しいのだが、そこを補って、マネジメントしているのが我々コンサルタントだと考えていただきたい。
一歩進んだコンテンツマーケティングを一緒に議論したい方は、まずウフルにお問い合わせいただければ幸いである。
NOWAY
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