こんにちは。
皆さんは大河ドラマ「真田丸」を観られていますか?
私は戦国時代の武将が好きで、毎回ではないのですが、よく観ています。
紹介が遅れましたが、私はソーシャルリスニングツール「Radian6」を用いたリスクモニタリングやレポート作成を担当している、けーすけと申します。
さて、テレビ番組の視聴結果を測る指標として、視聴率が用いられています。そこにソーシャルリスニングの視点を加えることで、番組の視聴結果や反応を別の切り口から把握できるのではないかと考え、Radian6を用いて調査を行いました。
真田丸の視聴率とハッシュタグ「#真田丸」「#丸絵」
こちらのグラフはハッシュタグ「#真田丸」を含む投稿を時系列でまとめたものです。毎週のドラマですので、放送日には投稿が大きくなることがわかります。
次に、過去20回の真田丸の視聴率とハッシュタグ「#真田丸」を含む投稿を一覧にまとめたものです。
(視聴率はこちらを参照)
第14回(4/10放送分)において、視聴率は平均並みですが、話題量が突出しています。
何があったのでしょうか。
理由を確認したところ、「大名でもない父上」と主人公の兄が父親に3回連呼し、「うるさいわ」と一喝されるシーンが最も大きな話題を生んでいました。
三谷幸喜氏によるコミカルな脚本が受け入れられているようです。
「大名でもない父上になぜ秀吉は上洛を?」
「上杉や北条ならまだしも、大名でもない父上に何故秀吉は……」
「大名でもない父上……」「う る せ え よ 」#真田丸 pic.twitter.com/wNPvzKZnJG
— ゆずず (@yuzu0905) 2016年4月10日
「大名でもない父上」
「大名でもない父上」
「大名でもない父上」
を連呼して怒られた兄上#真田丸 #真田丸どうでしょう #真田丸はいいぞ pic.twitter.com/2pv1drfbWM— はぁたん(。・∀・。) (@hajimodamoyo) 2016年4月10日
このことから言えることとしては、視聴率とソーシャル上の話題量は必ずしも比例関係にないことです。
そして、視聴率とは別軸で、ソーシャル上では大きな話題になっていることもある、ということです。
ハッシュタグから見えてくる番組の盛り上がりとインフルエンサー
また、Radian6には、特定の期間の投稿において、どのようなキーワードが出現しているかを下図のように分かりやすく表示する「Conversation Cloud」という機能があります。
今回の調査では、キーワード群の中から「丸絵」という単語に注目しました。
丸絵とは、真田丸のドラマで印象に残った人物やシーンをイラストで描いてTwitterで投稿することです。詳しい作品例はこちらをご覧ください。
また、下記の作品は、漫画家の大柿ロクロウ氏が描かれた丸絵です。
(1,935リツイートされています:5/31時点)
日曜日は真田丸ですな。毎週楽しみ。おっさん描くの楽しい。次は誰描こうかなー。 #真田丸 #丸絵 pic.twitter.com/LiBsjX6dtS
— 大柿ロクロウ (@ogakirokurou) 2016年4月10日
こちらは、「#丸絵」が含まれている話題を時系列にしたものですが、4/10には17,994件もの投稿がありました。
このように「#丸絵」のハッシュタグを通じて、日常では関わりのない方の作品も見ることができ、番組への感想を共有したり共感を高めあったりすることで「真田丸」がより一層楽しまれていることがわかります。
また制作側も、ソーシャル上の話題に目を向けることで、番組をさらに盛り上げる仕掛けを検討できるようになります。たとえば、ソーシャル上での影響力・伝播力の高いユーザーであるインフルエンサーに協力してもらうことも、有効な手段の1つです。
今後「真田丸」をより盛り上げるために、番組視聴者の声として「#丸絵」のインフルエンサーに放送後の感想をもらうなどの施策を行ってみるのもいいかもしれません。
重版出来の視聴率とハッシュタグ「#重版出来」
視聴率と話題量に関して、もう一例あげてみましょう。
こちらは「重版出来!」という新人編集者の奮闘を描いたドラマです。
以下のグラフはハッシュタグ「#重版出来」を含む投稿を時系列でまとめたものです。
視聴率は第1話がピークですが、話題量はその後も増えています。
投稿内容についてはどうでしょうか。
調べてみたところ、ドラマを見た人の感想だけでなく、ドラマの脚本家の投稿を確認できました。
そろそろ皆さんお気づきかもしれませんが……いや最初から気づいているかもしれませんが……火曜ドラマ『重版出来!』は、脇役が無駄に豪華なのではなく、脇役などいないのです。だからこそ、このキャスティングなのです。 #重版出来
— 野木亜紀子 (@nog_ak) 2016年5月18日
こちらの例では、インフルエンサーはドラマの関係者であり、そうした内部発信の投稿が視聴者の興味関心を高めている様子が伺えます。
特に施策といった意味合いではなく、脚本家の方の個人的な投稿だったのでしょうが、このように内部から発信して話題の種を撒いていくこともまた、ソーシャルを通して番組を盛り上げる有用な方法の1つと言えます。
このように、ソーシャルリスニングツール「Radian6」を使用することで、視聴率だけにとらわれず視聴者のリアルな反応を知ることができるようになります。
感想や批評の把握はもちろんですが、ソーシャル上で番組が予想外の楽しまれ方をしていることが発見できれば、番組をアピールする際の方向性や施策をまた違った視点から検討できます。
番組の反響だけでなく、CMの効果測定などのご相談も受け付けておりますので、ウフルまでお気軽にお問い合わせ下さい。
けーすけ
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